フランスワイン生産者を巡る旅 No.5 ブルゴーニュ(コート・ドール)

2023.5.13.

こんにちは、ラ・ヴィネの店長 阿保です。

氷の聖人の日、最後の5月13日もやはり不安定な空模様です。本当に長い年月を経て確立された言い伝えは凄いと実感です。

さて、今日は土曜日の生産者訪問、ブルゴーニュの生産者も、コロナ禍を経て、土日を完全休業にする蔵元がかなり多くなっており、土曜日の訪問を受け入れてくれるところがかなり少なくなっているので、知り合いでもないとなかなか難しく、初訪問の蔵元探しは非常に厳しい状況になってきています。

今回はそんな中、訪問を快諾してくれた4つの蔵元を訪問します。

まず、朝一の訪問はDOMAINE DES MONTS LUISANTSです。こちらは10年以上前に何度か取り扱いをしている蔵元で、モレ・サン・ドニ村の同名の一級畑に特化した蔵元。今回はボーヌ市街にある、別な仕事をされている奥様のオフィス奥の応接間でご対応いただきました。

個人的には初めてお会いするジャン・マルク・デュフルールさんです。

気さくな感じでお出迎えしてくれたところには、オールドヴィンテージばかりがずらりと並んでおり、今日はこれをテイスティングしよう!

熟成された味わいも様々で、飲むまでわからない、かなりやばそうな印象のオフヴィンテージだと思っていたものが、何とも素晴らしかったりして、とっても興味深いものでした。

多くの蔵元が2022年の売り出しに向けていろいろやっていて、2020年や2019年を出すことでもかなり特別な感じのところ何とも大盤振る舞いです。

また、DRCのコルトンになって一躍知られるようになったプランス・フローラン・ド・メロードのコルトンを一部を入手したようで、2017年から特級コルトンを仕込んでいるそうで、これも2017, 2018, 2019年と味わう事が出来ました。

朝一からテンションの上がる訪問でした。

その後はサン・トーバン村まで移動です。こちらは10数年前に飛び込み訪問した懐かしい蔵元。当時2度ほど輸入した後は、取引が立ち消えしていた蔵元です。今回久しぶりにコンタクトして訪問です。

蔵元はベルナールから娘のエロディーさんにバトンタッチしているそうです。娘さんは畑仕事が忙しく、今日はお母さまが対応してくれました。

今回のいろいろな蔵元訪問では一番クラシックな印象のワインばかり。昔ながらの素朴さを感じさせるサン・トーバンらしい味わいが魅力的でした。

蔵元のエチケットにもなっているDERRIERE CHEZ EDOUARDの畑、蔵元の目の前にある素晴らしい畑です。他の生産者も含めこの畑のワインで裏切られたことがありません!

午前の訪問を終了、午後に訪問を予定しているJOSEPH COLINの奥様ヴェルジニーさんと商談含めたランチミーティング。

サン・トーバン村にこんなラグジュアリーなレストランがあるとは知りませんでした。こちらはネゴシアンとしても有名なPROSPER MAUFOUXが経営するホテル・レストランです。

お昼からなかなか洗練されたお食事です。

価格も思ったよりお手頃で、ここはボーヌエリアを訪問の際には是非ランチで利用したいところです。ただし人気があるので、予約は必須だと思います。

今も昔も、フランスらしく食事接待で外交を有利に進めるのはさすが!

午後の蔵元訪問を考えながら、流され過ぎないように必死です(笑)

ランチの余韻を引きずりながら、最初の訪問先JOSEPH COLINです。

こちらは名匠マルク・コランの次男で近年2016年から独立している蔵元で、日本でもご存知の方は多いと思います。

マルク・コランから細かく相続した区画はそれぞれが極小生産量、モンラッシェに至っては兄弟で3つに割譲しているため、ジョセフの取り分は生産量約120本分、え!それって樽はどうしてるの?というやり取りも・・・。

こちらでは2021年と2020年のボトルを贅沢に開けてテイスティングさせていただきました。最近全然分けてもらっていなかったので、今回はいろいろ分けてもらわねば!

ヴェルジニーは本当に超やり手のビジネスウーマンです。こんな奥さんの居る蔵元は本当に大勢しますよね、いくつも見てきているので今後がとても楽しみです。

そして本日最後の訪問先は同じくサン・トーバン村の蔵元。こちらはまだ日本にも一切紹介されたことのない蔵元で、まずはどんな感じか品定めです。

素朴そうなおっさんだと思っていたルネさんは、話していると結構面白くて超好感度!

比較的クラシックな印象ですが、熟度の高いサン・トーバンの白やシャサーニュはかなり素晴らしく、是非仕入れたいと感じさせるもの。

お馴染み一級アン・レミリーも素晴らしかったのですが、ひとつとってもマニアックで見過ごせないものを発見。アン・エミリーばかり収集するマニアでもこれは知らないんじゃないかと思いますから、早く輸入しなくては!

さて、苦戦を強いられた土曜日の生産者訪問でしたが、終わってみるととても充実した一日となりました。

夜は今日も予約したレストランもなく、ボーヌの街をぶらつきながら、満席で何件か断られながら、知らないお店へ。

なんとなく食べたことのなかったブルゴーニュでのエスカルゴなどを堪能させていただきました。

ボーヌに来てるのにシャブリを注文して、スタッフにちょっと不審な目で見られちゃいましたが、お手頃で美味しそうだったので仕方がない(笑)

本当に足早ですが、ブルゴーニュも今日で終了。明日は日曜日を利用して大移動です。

ドライバー対応してもらっている斎藤さんと交代で運転しながら目的地を目指します。オートルート利用で約6時間です・・・