【フランス買い付けの旅2】~南フランス後半 ラングドック~

港街セートに宿泊 ~地中海沿いのホテルから朝日を堪能~

ラングドック随一の地中海リゾート地セート。海沿いのホテルの朝食会場は4階で、テラスで海を眺めながらの朝食を堪能できます。歴史的な建造物と穏やかな波の音、そしてカモメの鳴き声がより一層訪問者に心地よさを与えています。

銘醸モンペイルーにて ~タイユバン時代に取引のあったラングドックのトップ生産者~

メインのテイスティングは2020年でしたが、総じて若いうちから封雑で余韻が長く滑らか(しかし若干閉じ気味のものが多い)。特に驚いたのは2021年!南仏でも霜の影響で厳しいと言っている生産者が多いなか、タンクの中からテイスティングしたワインは緻密なエキス感と非常に華やかな香りで、ハイレベルな洗練さがとても印象的でした。

唯一の白も秀逸で奥行があり、綺麗な酸も残り、最高評価をしました。(ヴィオニエ 、ソーヴィニョン・ブラン 樽仕込み)

バックヴィンテージも少量分けてもらえそうなので、ラ・ヴィネに入荷する時に改めてご紹介します!


ラングドック最西端の産地リムー ~モーザックの泡・リッチなシャルドネ・ボルドー品種ブレンドの個性的な赤

今回の買い付けの大きなポイントの一つが、シャンパーニュより古い歴史を有するリムーのスパークリングです。この地のスペシャルな品種モーザックを主体にで仕込むブランケットと呼ばれるふくよかなスパークリングや、天然の糖分で発酵させて、甘やか、低アルコールで仕上げるアンセストラル。写真には納まり切れないのですが、一度に約20種類のスパークリングをテイスティングしました。中には5年~8年寝かせたミレジメもあり、非常に高いコストパフォーマンスを感じました。

ミネラリーなシャルドネは要チェックです! ~

4つの異なるテロワールをストレートに表現したシャルドネは、価格帯を超えた満足度がありました。
スモーキーなミネラル風味やモカ風味の甘美な余韻が広がるもの、酸と引き締まった骨格を有するものなどブラインドで飲んだら銘醸地のワインかと思ってしまうかもしれません!

現地で高評価を得る女史による洗練された逸品が生み出される

巨大なコンクリートタンクのみで仕込み、非常に艶やかなスタイルが特徴的。メルロ・カベルネフランの赤はミネラリーで華やかなアロマにエネルギッシュで緻密な味わい。2020年のGUIDE HACHETTE で2~3つ星を取りながら低価格という事で期待はしていましたが、ワインのクオリティはもちろん素晴らしく、「オリガミ」という名のワインがあったり、ストーリー性を持ったものが多くありました。こちらは発酵前の果汁に酵母を入れているところです。

畑から出てくるのは、甕の欠片に古いコインも!

13~15世紀に使用されていた遺跡が残るこの地の畑からは、甕の欠片とコインも出土します!コインが出てくる畑はなかなかないと思います。ナポレオン3世やルイ16世の時代のものありました。

サンソー100%の艶やかさにびっくり!

この色あいをご覧ください!強めのピノ・ノワールよりも艶やかで気品があり、極めて上品な透明感と溶け込んだミネラル風味に思わずコメントが止まってしまいました。この赤と同時にセニエのロゼも毎年仕込んでいます。もちろん、ロゼも清涼感をともなうミネラリーな風味が上質でした。