オーヴェルニュ地方の中心部 コート・ドーヴェルニュ

こんにちは、ラ・ヴィネ 店長の阿保です。

昨日は長いフランスまでのフライト後の生産者3件訪問と長距離移動でなかなか大変でしたが、実りある一日でした。

さて、今日は、気温8°ながらも快晴のヴィシーの町を流れるアリエ川の早朝散歩で気持ちの良い朝を満喫後、出発です。

南下すること約一時間、大都市クレルモン・フェランの入り口付近、ワインで言うと、コート・ドーヴェルニュのサブ・アペラシオンとなるCHATEAUGEYの蔵元が最初の目的地となります。こちらは蔵元ドメーヌ・ド・ラ・クロワ・アルパンです。

オーヴェルニュ独特の火山性の土壌が生み出す多彩なラインナップ、玄武岩や花崗岩、泥灰土など、火山由来のそれぞれの土壌で生み出されるワインの比較はとても面白く興味深いものです。

二件目は、初訪問となる蔵元ボノワ・モンテルです。これも大分前になりますが、弊社のソムリエ平間が訪問以降お付き合いの続く蔵元です。

とても研究熱心で、小さい蔵元にもかかわらずキュヴェ数が20アイテムを超えており、取り扱うこちらも収拾がつかないような状態!個人的にもラ・ヴィネ的にもよく精査して取り扱うものを見極めたいという思いもあっての訪問です。

とても好意的なブノワさんは、結局殆ど全部のキュヴェを抜栓し、この地に所有する多くの土壌と、ガメイ、ピノ・ノワール、シラー、シャルドネとの結びつきと特徴を際立たたせてくれます。

今リリースしている20種類をすべてじっくりとテイスティングさせていただきました。

お次は、このオーヴェルニュ地方のワイン生産をけん引している大きな協同組合であるカーヴ・サン・ヴェルニー改め、DESPRAT SAINT VERNYです。

以前訪問した際には、ディレクターのジャン・ポール・ベルトミューさんが、休業日の土曜にわざわざご対応いただいた経緯がありますので、今回はウィークデーに訪問です。

新たに所有者となるDESPRAT家の次女レイアさんにいろいろ伺いながらテイスティング。ここでは、赤ワインのほぼすべてのキュヴェが除梗されて仕込まれるのですが、これがよりテロワールを強く感じさせる味わいです。

特に出色なのは、やはりオーヴェルニュの火山性の土壌と最高のマリアージュを感じさせるガメイです。どのワインにもスモーキーな特徴が表れており、特に玄武岩(バザルト)には明確な燻したような風味が見られて、とても興味深いものです。

こちらも当然ながらキュヴェ数は底なしに多く、簡単に30種類を超えてしまいますから、あらかじめ予習してきており、興味のあるもののみをテイスティングさせてもらいました。とはいえ、結局28種類のテイスティング・マラソンです。

今日も3件のみの訪問ですが、その中身の濃さは半端では核、更にはそれぞれがこの地オーヴェルニュの特徴的なワインを生み出していますから、全体的なエリア毎の特徴が叩き込まれた感じです。

単純に美味しかったのもありますが、とてもアカデミックで、頭で味わうようなワインの楽しさをオーヴェルニュでも感じることができたのはとても興味深い体験でした。

今日の宿泊先は、オーヴェルニュ地方南部のカンタル県にあるLempdes-sur-Allagnonという小さな村のホテルです。

気軽な感じのレストランが併設されていて、こちらで食事、たまたまブノワ・モンテルのガメイ・ワインがあったので、復讐かねて今回は一本をじっくりといただきました。

とても足早に過ぎていくオーヴェルニュ地方ですが、とても実りのある訪問となりました。明日は更に南のエリアを目指して移動していきます。