オーセール~シャブリ そしてコート・ドールへ

こんにちは、ラ・ヴィネ 店長の阿保です。

今日は天気予報通りの曇天で、気温も7℃で少し肌寒いですが、4月があまり暑すぎると葡萄の発芽が早くなって、霜害の心配もありますから、このくらいがいいんでしょう。

さて、今日はシャブリ近郊で3件の蔵元を訪問します。

まずは宿泊先のオーセールの町から直ぐにある蔵元から訪問です。

DOMAINE VERRET

シャブリやブルゴーニュ産で唯一とされるソーヴィニヨン・ブラン仕込みの「サン・ブリ」そしてイランシー等多彩なアペラシオンのラインナップがありますが、中でもラ・ヴィネで大人気のスパークリングワインが注目です。

ブルゴーニュやアルザスで仕込まれるクレマンは、実際に本人が仕込んでいるものは少なく、基本的には外注して仕込まれるものがほとんどなのですが、この蔵元はスパークリングワインに力を入れており、全てを自前で行っている数少ない生産者のひとつなのです。これだけ聞いてもその美味しさの理由がわかるのではないでしょうか。

とにかく種類の豊富な蔵元ですから、テイスティングもなかなかヘビーですが、12年ぶりに訪問した私を歓待いただき、全てのワインを当日抜栓してテイスティングさせていただきました。感謝!

さて、次の生産者訪問の前にランチです。お目当てのビストロに行ってみると満席、他数件よさそうなところへ行ってみたものの、全て満席で残念ながらホテルのレストランで簡単なランチでした。

シャブリはさすがに各国からシャブリを訪問するプロフェッショナルが、よいレストランでビジネスランチというのが多いですね。次回はちゃんと予約してこよう!

その後は少しだけ、知り合いのシェフがシャブリに来ているとのことで、今日はお休みというシャブリで開業している日本人シェフのお店でちょっとだけお会いしてきました。

今西シェフと音村シェフです。

さて、午後最初の訪問先はシャブリの北東部にあるコラン村の蔵元です。

こちらは2002年に訪問したことのあるとても小さな蔵元で、シャブリとプティ・シャブリくらいしか作っていなかったように思っていたら、今ではかなりの規模で、30種類以上のキュヴェを生産しており、シャブリ・グラン・クリュも何と!5つ所有するなど、大きく成長していてびっくりです。

あまりにも種類が多いので、個人的に気になったものをリクエストしての試飲となりました。

ベトナムとカンボジアの両親を持つというフランス人のシャンタン・イェンさんに、20年以上前に訪問して、エマニュエルに良くしてもらった話をすると、少し顔を曇らせて、脳梗塞で入院しているとのこと、回復には向かっていると思うから、写真見せて元気づけると、一緒に写真撮らせていただきました。

今回、またよいご縁が生まれてよかったです。次回はエマニュエルに会えることを楽しみにしています。

その後は、ラ・ヴィネでも近年よく取り扱っている生産者を訪問です。

L & C POITOUT

フランス国内でも星付きレストランでの取り扱いの多い蔵元。ルイさんは結構テンション高めです。

相変わらず、特級レ・クロの頭頂部の区画シュール・レ・クロから生み出されるワインは、プティ・シャブリのカテゴリーながらも別格の美味しさに驚かされます。

そして樹齢150年以上という、接ぎ木されていない葡萄樹から生み出されるキュヴェ。

一般的なシャブリの魅力とは全く違った質感が感じられ、とても興味深いものです。キンメリジャンやポートランディアンの石灰岩が特徴のシャブリですが、これは2メートルにもなる粘土質の深い土壌に植わっているということで、以前これを地質学者と一緒に検証したそうです。

そんな話を聞くとより、ワインに魅力が増してくるから不思議ですね。

さて、あっという間でしたが、このエリアの訪問は早々に終了です。

まだ明るいうちに、ボーヌまで移動です。

シャブリからボーヌは、オートルートの利用で、約一時間半程度で行けるので意外に近いですね。

ボーヌ到着後は今日最後の訪問予定のこちらです。

DOMAINE FLEUROT LAROSE

お馴染みフルーロ・ラローズです。

近年蔵元のワインは引き合いが強く、ラ・ヴィネでもその影響を受けて、割当量はやや減少しています。また、以前は蔵元を訪問した際に、結構個人購入も簡単にできていたので、旅行ついでに買われる方が多かったのですが、現在は蔵元での購入がほとんどできない状況になっていますから、ますます皆さん欲しくなりますよね。

ラ・ヴィネでも売り切れたりしますが、多少は常に取り扱いありますので、欲しい方はお店にお尋ねください。

さて、今回は、まだ樽で熟成中の2023年ものをちょっとだけ特別に樽から試飲させていただきます。ニコラさんはあまりこの対応していないので、結構特別です!!

2023年もなかなか魅力的な仕上がりでしたので、皆様ご安心ください。とはいえ、蔵元の2020年のリリースもまだですから、皆様が味わえるのはまだまだ当分先ですね(笑)

さて、明日からはコート・ドールを精力的に巡っていきます。

私の足早なフランス訪問の旅もあと僅かです。