南仏ラングドック~ローヌ地方

こんにちは、ラ・ヴィネ 店長の阿保です。

昨日から一気に暑さが増していますが、今日は更に暑く、日差しの下を長く歩くとちょっと熱中症を心配しなくてはと、思ってしまうほどです。やはり南仏の日差しは凄いです。

さて、本日一件目は、ラングドック地方でも最も東に位置するAOCラングドックのサブ・アペラシオンとなるサン・クリストルの生産者を訪問です。

はるか昔、ラ・ヴィネがまだカーブ・タイユバン東京店として営業していたころに何度か仕入れたことがあり、とても印象のよかった蔵元で、先日ふと想い出して、コンタクトを取ったら、良い返事だったので訪問となった蔵元です。

筋肉隆々でばっちり体造ってるアルノーさん、朝のジョギング終わりの汗だくで現れまして、かなり意識高い系な感じです(笑)

ロゼワインがとても美味しく、やはり最近のロゼワインのクオリティの高さは凄いと思いました。また、2022年を味わうととても美味しいのですが、タンクや樽に貯蔵した熟成途中の2023年ものの赤を味わうと、これまた別格に素晴らしく、ちょっと仕入れをどうしようか迷ってしまいます。

ここではヴァン・ド・リケールの「カルタジェンヌ」も造っており、歴史あるこのワインが地域的に復活してきているようでうれしくなりました。

さて、午前中は本日こちらの一件のみの訪問で、この後はローヌ地方南部へ移動です。

今回はローヌ地方では新規生産者の訪問は行わず、お付き合いのあるお馴染みの蔵元を訪問ですが、ランチの時間に多少の余裕があったので、お昼はそそり立つダンテル・ド・モンミライユの麓にあるジゴンダスまでランチに行ってきました。

こじんまりとした天気の良いジゴンダスには、トレッキングや街並みを楽しみにきた人が大勢です。カフェやレストランのテラスには沢山のひとがいて、早くもバカンスを想起させてくれます。

小さな入り組んだ迷路のような村の中のレストランを見つけて入ってみました。ここはなかなか面白いワインがそろったお店でした。この後の生産者訪問もあるので、グラスワイン一杯だけで料理を楽しませてもらいました。次回はこの地で宿泊して食事したいものです。

ランチのあとは、こちらです!

DOMAINE BOIS DE BOURSAN

久しぶりの、ジャン・ポール・ヴェルシーノがお出迎えしてくれます。

相変わらず、何の変哲もないこの小さな蔵元ですが、蔵元の仕込むシャトーヌフ・デュ・パプを味わうと、何とも凄みを感じさせてくれますから、やはり真面目な人柄がそのままワインに投影されており、積み重ねられた努力とスキルによってこの蔵元のワインが世界的に評価されているのだと改めて実感です。

そして、こちらが知らなければ素通りしてしまいそうな、限定的に仕込まれたキュヴェも調べが付いています!こちらからこれはないの?あれはないの?質問攻めで、全部飲ませてもらいました!

相変わらず畑も有機栽培ながらも、認証はとらずです。これはビオ認証表記をすると、昔からの顧客がいらぬ誤解をするからということで、そのスタンスは崩していません。

ジャン・ポールとは家の前の畑で同じ構図で6年ぶりの写真とりました!

とても有意義な訪問を終えて、この後は本日最後の蔵元です。

シャトーヌフ・デュ・パプから北東にそそり立つ石灰岩の岩山ダンテル・ド・モンミライユの近く、有名なジゴンダスの隣村になるヴィオル村の蔵元です。

DOMAINE DE LA L’ESPIGUETTE

コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュとなる、プラン・ド・デューで知られる蔵元レスピゲット。近隣のヴァケラス、ラストー、ジゴンダスも生産しており、それぞれの村の特徴的な味わいを比べられるのはとても勉強になります。

そしてこちらの蔵元でも酸化防止剤無添加のワインを仕込んでいます。今回訪問した蔵元の多くが、それほどビオっぽいワインを仕込んでいるというわけではありませんが、無添加ワインを実践しており、そして安定感のある美味しいものがほとんどでした。

ジュリアンとエミリアンが生み出すワインは益々注目度が高いですね。

本日最後の蔵元訪問を終えて、今日の宿泊先のあるカルパントラへ、この地は15世紀ごろから栄えた古い町並みが特徴的で、小さいながらも歴史を感じさせるたたずまいです。

実は7年ほど前にこの地に宿泊した際に、ホテルのレセプションで聞いて食事したレストランが忘れられず、今回はそのレストラン目当てにカルパントラ宿泊です。

以前のお店とは大分変っており、奥まった場所にあるレストランは綺麗に改装されており、それ以外に大通り沿いにブラッスリー&カフェ、ブティックもあり、人気の高さが伺い知れます。

季節のホワイトアスパラガス、そしてシストロンの仔羊の料理で32euroとは驚きです。そこに追加でヴァントゥ山で採れるサマートリュフのオムレツをいただきます。

トリュフのオムレツには、熟成したワインと思い、分厚いワインリストから、手ごろで熟成したアントワーヌ・アレナのパトリモニオ2013年をチョイス、ワインだけでも素晴らしいですが、タプナードやマキのニュアンスを含んだ野性的な味わいはトリュフとのマリアージュが素晴らしい!

ここまで来た甲斐がありました。 さて、明日は日曜日、生産者訪問を基本的にできない日を利用して、遥か北にあるシャブリ近郊の町オーセロワまで移動したい思います。